【第3話】「紋」が伝える文化 「紋」に込められた思い

ひと 紋章上繪師:波戸場承龍さん、波戸場耀次さん
2017-02-20

03|親子で活躍する二人の関係とは


息子、耀次さんから見た承龍さん

「父と子であり、師弟関係でもあり、友達のようでもあり、今ではビジネスパートナーという関係性でもあります。親子ですが父の考え方が絶対というわけではなく、僕の意見もデザインにちゃんと反映させてくれます。お互いをよく分かり合っていて、常に腹を割って話せるので「ここちょっと手を抜いたでしょ?」とか、言い合えてしまう仲です。支え合いながらも高め合っていい仕事ができています。かけがえのないパートナーですね。」

父、承龍さんから見た耀次さん

「完璧な親なんかいない。完璧な子なんかいない。だから僕は息子を一人の人間としてみて付き合います。なので、教わることもたくさんあるし、教えることもたくさんあります。人生の深いところの先輩でもあり、尊敬していますね。そして感性が非常に近いので、話していると二人して同じ言葉を同時に発してしまい、「今どっちが言ったの?」と自分たちでも分からなくなるくらい・・・! 深い部分で共感し合っているからこそ、今の作品づくりができているのかもしれないですね。」

親と子であり、良きビジネスパートナーでもある。
似ているけれどお互いに刺激し合う関係だからこそ生み出せる新しい「紋」のあり方。

今年は、イタリアのバッグのブランドとコラボ展開もされるそう。
波戸場親子の活動を知った方から「ぜひ二人にお願いしたい」と舞い込む依頼内容は、はじめての挑戦となるものが多いそう。
毎回試行錯誤して形にしていくのだが、それが楽しくて楽しくて仕方がないと話す。

二人のさらなる活躍が楽しみだ。


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企画|小泉優奈
取材|明田川蘭
撮影|榊智朗


・・・

【波戸場 承龍さん】

紋章上繪師三代目。 株式会社 京源代表。家紋を専門に墨と筆で描く職人として技術を継承し、その技術を駆使した家紋作品を数多く制作。2010年に工房「誂処 京源」を構え「デザインとしての家紋」をコンセプトにIllustratorで家紋を描く事業を開始。COREDO室町1,2,3の入口に掛けられた暖簾の紋意匠やART AQUARIUMの金魚の家紋など、商業施設や企業の紋意匠、個人の為の家紋を新たにデザインする他、様々なジャンルの企業と組み、家紋とプロダクトの新しい形を提案している。又、着物のデザイナーとしての一面を持ち、2014年からUNITED ARROWSより男着物のフォーマルウェア「京源の男着物」をプロデュース。日本文化の中で長い年月をかけて育まれてきた家紋文化を次世代に繋げる担い手として、様々なイベントや講演に参加するなど活動は多岐に渡る。


【波戸場 耀次さん】

紋章上繪師四代目。家紋を専門に墨と筆で描く職人としての修行の傍ら、2010年よりIllustratorで家紋を作図する事業を開始。-SHORYU HATOBA WEBSITE- をデザインから制作まで手掛け、現代のライフスタイルに沿った家紋とプロダクトの新しい形を国内外に発信している。また、江戸時代から伝わる紙切り遊び「紋切形」を用いたワークショップなどを各地で開催し、「家紋」というフィルターを通して日本のデザイン力の豊かさや家族の絆の大切さを伝えている。


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