【蔵前ローカルラウンジ#6】朝倉山椒・蚕ファンが集う濃い関係性へ(兵庫県養父市)

ひと しごと もの こと ~兵庫県養父市 空飛ぶ朝倉山椒とカイコのおはなし~
2019-04-05

こんにちは。フラクタルの菅野です。

今年に入ってからは、福島県浜通り地域でその土地に住んで、仕事を通じて新しい価値を創造している「ふくしまイノベびと」をご紹介する記事を書いておりましたが、久しぶりに蔵前ローカルラウンジをレポートです!

早いものでこの蔵前ローカルラウンジを始めてから1年が経過しようとしています。このイベントを始めたときには、関係人口創出系イベントってあまりありませんでした。

しかし、この1年で「関係人口」という言葉が注目され、総務省でも「関係人口ポータルサイト」がリリースされたり、都内では毎日どこかしらで関係人口創出系のイベントが開催されています。

このように関係人口創出系イベントが飽和した状況で、地域に少し興味のある方という限られた枠の中で地域の本当の価値を伝え続けることはできるのだろうか。また、地域が提供する情報やイベントは、本当に都市部に住む私たちにとって必要なことなのかというモヤモヤがありました。

そこで、3月26日(火)に開催しました「蔵前ローカルラウンジ」では、今まで自治体に好評だった都市の生活者が地域の課題に対して本気で考えるワークショップを思い切って外してみました。とはいえ、関係人口創出系のイベントでしょ?って言われたらそうなのですが。 はい。

これまでと何が違うのか。

今までは「自治体」にフォーカスをあてたイベントでしたが、今回は特定の「ファン層」に喜ばれるようなテーマで、自治体職員⇔特定ファン層、特定ファン層⇔特定ファン層の交流が盛んになるような形で開催してみました。

なぜこのような形にしたのか。

極端な話になりますが、仮説として、今までは単一自治体にこだわって開催していましたが、一つのテーマをもとに複数の自治体が参画してもよいのではないか。例えば、「山椒」というテーマであれば、兵庫県養父市に限らず和歌山県や岐阜県の様々な産地とコラボレーションして開催することで、自分の好きなテーマに対して幅広い見識を得ることができる満足度の高いイベントを提供できるのではと。

1つの地域を好きになってもらうこともモチロン大事。だけど、自分の好きなことに対して、理解と共感できる仲間が増えること、それに地域がついてくる方が関係人口という括りより自然なのではと思う。

ということで、今回は、養父市が発祥の地として世界中のシェフに注目されている「朝倉山椒」と日本文化輸出第1号として世界に飛び立った養蚕技術書「養蚕秘録」=「蚕」をテーマにイベントを開催しました。 「山椒」と「蚕」、なかなかのテーマだと思う。


毎回、「うちのもの」として地域のおいしいものをみんなで食べるのも蔵前ローカルラウンジのお楽しみの1つ。今回のメイン食材は、天然醸造で大切に醤油をつくる大徳醤油さんのスペシャルな逸品をご用意。地元の特産品である朝倉山椒の粒入り山椒醤油3種類(朝倉山椒醤油・朝倉山椒砂糖醤油・朝倉山椒ほたるいか魚醤)を使って、フードコーディネーターの長谷川ちひろさんがおいしいごはんをつくってくれました。

少しだけ裏話。イベント開催まで3週間しかない状況、かつ、少しマニアックなテーマのため、どのくらいの方がイベントに参加してくれるのか正直不安なところもありました。「山椒」や「蚕」好きってどのくらいの方がいるのだろう。SNSを活用することでイベント情報を広く拡散できるとはいえ、結構厳しいのではないかなと。

開場してみると参加予定者数を超える多くの方にご来場いただき嬉しい結果に。山椒・蚕に対して興味のある方がこんなにいらっしゃるのか。参加者の方とお話をしてみると、「実際に蚕を飼ってました。蚕の話が気になってきました。」「山椒が好きだから食べたくて来ました。」などなど。イベント始まってもいないのに既に熱量の高い会話が始まっている。まだイベントは始まっていないですよ?

今回のホスト自治体である養父市についても興味を持ってもらいたい。まずは、ゲストである養父市西田副市長から養父市について、また、テーマである「朝倉山椒と蚕がなぜ世界に飛び立ったのか」プレゼンテーションいただきました。自分の好きなことに対して想いが強いため、参加者の方は興味深く養父市についてお話を聞いているのが印象的でした。

知らない土地を知るということは「旅」に近いものがあると思う。そして、どんなに素敵な土地であっても、そこに関わるヒト・コト・モノとの接点や魅力を感じ取るきっかけがなければ、実際にそこに伺うことは少ないと思う。



西田副市長のプレゼンテーションの最後に3つの募集をしました。

各募集に担当部署の職員から追加で説明。

養父市役所やぶくらし課 上村さん



養父市役所企画政策課 田村さん


もし、自分の興味があることに対して地域が近かったらその地域のことを少しは気になってもらえるかもしれない。そんな思いを込めて募集させていただきました。さて、どうなることでしょう 。


西田副市長のプレゼンテーションのあとは、いよいよ山椒醤油を使ったごはん会です。前菜として出されたのは、豆腐にアボガドとフルーツ(イチゴ・オレンジ)のサラダ。

ちょっと驚きました。これっておいしいのか。。。

苺と山椒醤油とアボガドをお豆富にのせたら彩りも可愛くしかも合うのですよ。

本当にびっくりした。

・山椒醤油と山椒魚醤で頂く豆腐とアボガドフルーツサラダ
・季節の温野菜 山椒ジェノベーゼディップ &黒ごま山椒ディップ
・鶏肉の大蒜山椒醤油照り焼き
・たけのこと山椒醤油の炊き込みご飯
・大根のすり流し汁 実山椒添え

爽やかな山椒の香りと程よい痺れ、そして、大徳醤油さんの天然醸造のお醤油の旨味が詰まった山椒醤油を使ったお食事にみなさま大満足。山椒好きの方にも新しい発見があったのではないでしょうか。

そして、同じ趣味の方たち、そして、養父市職員の方との交流。写真が少ないのは、お食事が盛り上がりすぎてカメラマン兼Little japanの担当者が全く撮影する余裕がなくなってしまったからというのはここだけの話。

そうそう、会の最後には、3つの募集に対して「蚕を飼ってみよう」という動きや「養父市で山椒を収穫したい」とか参加者からの動きが生まれました。

今回は、まちの基本的な情報や課題は共有しつつも個人の「好き」をベースにイベントを行いました。そのテーマに興味のある方に多く参加してもらうことで、より密度の濃い新しいハレーションが起きたのではないかなと思います。関係人口創出イベントとの線引きで言うのであれば、もっと個人の「好き」と地域がライトにつながる「ファン系人口」のイベントとして新しい価値を創出できたのではないかなと。蔵前ローカルラウンジはこれからも進化していきます。

■「蔵前Local Lounge」とは
単一の地方自治体では継続的に実施することが難しい東京でのプロモーション活動の一環として、自治体の担当者が、地域の現状や課題を来場者に対してプレゼンテーションを行い、来場者と共にワークショップを通じて語り合い、地域内では生まれにくいアイデアやプロセスを導き地域課題の解決につなげていく語り合いの場。また、毎回、参画した地方自治体の美味しい特産物を「うちのもの」としてご提供し、参加者に対して地域の食文化の豊かさを身近に感じていただく。

■地域と世界をつなぐゲストハウス「Little Japan」
Guest House + Cafe/Bar + Design Office
東京都台東区浅草橋3-10-8
TEL:03-5825-4076
URL: http://www.littlejapan.jp/

■株式会社フラクタル
フラクタルのシティプロモーションは、本来あるべき地域の理想の姿から地域と共にマーケティング戦略を考え、課題解決力のあるコミュニケーションデザインを通じて効果的なプロモーション戦術を構築します。
東京都台東区蔵前1 -7-7 アイランドビル7F
TEL: 03-3866-1938
URL: http://www.fractale.co.jp/

蔵前ローカルラウンジ担当:菅野 秀和(カンノ ヒデカツ)
福島県郡山市出身。東日本大震災を契機に地元の為に貢献できることは?という命題のもと、地域活性化コンサル会社や農業ベンチャーにて実際に地域に移住しつつ業務を行う。2017年10月より株式会社フラクタルのシティプロモーション担当として、全国の自治体に対してコミュニケーションデザインを通じた地域課題の解決への取り組みや都市部での地域魅力を伝えるために奔走中。

(本件に関するお問い合わせ先)
株式会社フラクタル
コミュニケーションデザインユニット
シティプロモーション担当:菅野 秀和
Mail:h.kanno@fractale.co.jp

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