【宮城県色麻町】NPO法人ルネッサンスファクトリーが挑んできたこと

ひと しごと もの こと ~宮城県色麻町の菅原さんの色麻と東京の二拠点生活~
2019-06-10

皆さま、ご無沙汰してしまいました。
色麻町の菅原です。

私どもNPO法人ルネッサンスファクトリーは、2019年4月20日に、「地域を想う人が繋がって地域の未来を考える会」という激しめに長いタイトルのイベントを色麻町で開催いたしました。いかなる会かと申しますと、全国各地で地方創生に取り組む人々と、まちおこしをしたいがその方法に苦慮しているという人々に交流してもらい、みんなで地域の未来を考えようという会でした。

この会には、県外から登壇者として6名の方々、参加者として県外から5名の方々、そして町外の宮城県内から3名の方々という、色麻町外から総勢14名の方々にお出でいただきました。移住体験ツアーやグリーンツーリズムを無名の地域でやろうとすると、10人集めるなんていったら至難の業なんですが、なぜ14人という数字を達成できたのか、しかもまったく資金力のないNPO法人がやってのけた理由を、自分なりに分析してみたいと思います。

私がやってきたことを箇条書きにしますと、

①月の半分を地元色麻町、もう半分を東京浅草橋のゲストハウスで暮らす。

②東京にいる間に出稼ぎ、一月分の生活費を稼ぐ。

③残りの半月を色麻でまちづくり活動に専念する。

ただ、これだけです。しかも、ルネッサンスファクトリーは助成金も補助金も一切いただけておりませんので、仕事の合間を縫って活動をせざるを得なく、資金的にも時間的にも制約のある中での活動です。

助成金をいただいて、人を雇って、資金も時間もマンパワーも潤沢にあるNPOが、大きな会場を借りて広告費もかけて大々的に説明会やイベントを組んで、さらに「交通費半分出ます!」とか、「宿泊費無料です!」といったサービスを付けても、一度に二桁というのは至難の業だと思います。いや、NPOでなくとも、自治体がやったとしても大変だと思います。

明暗を分けたのは、私が東京に色麻町を宣伝するためだけに行っていたということではなく、東京に「暮らした」ということだと思います。もちろん、私は東京で色麻の宣伝をしていましたが、その活動のベースには、半月とはいえ、私が浅草橋に暮らしいている、浅草橋で生活をしているということがありました。その土地で暮らしていれば、自然と知り合いも増え、親交が深まり、友達が増えていきます。仲が良くなれば、お互いの家に行ってみたくなるものです。高校に入って新しく友達ができると、お互いの家に遊びに行ってより仲良くなる。その際に、何のサービスも求めません。ごく普通のことです。

東京に移住説明会をしに来ている私は、相手にとって店員なんです。仲良くなった人と飲みながら色麻の話をする私は友達です。店員さんから「ウチに遊びに来てください!」と言われれば、「えっ!何?急に!」となりますが、友達から「ウチに遊びに来てよ!」と言われれば、「行く行く!」となりますよね。そういうことなのかな、と思います。

店員というのは、お客様に接する際に目的があるものです。自分のお店の商品を買ってもらうという目的が。それを移住相談会に置き換えてみれば、相談者に対しては、移住ありき!結婚ありき!あわよくば、起業ありき!という態度で臨むわけです。確かに、それは重要です。そのために移住促進事業というのはあるわけですから。

しかし、それは時に相談者にとってはプレッシャーになってしまいます。「そこに行ったら、一生そこにいないといけないのかな?」「嫁がなきゃいけないのかな?」「起業しなきゃいけないのかな?」といった不安が生まれてしまい、その町を訪れることに抵抗を感じてしまうことになるわけです。

しかし、友達の家に遊びに行く、という感覚であれば、その町を訪れることに何のプレッシャーも感じないわけです。

私が思うに、移住・結婚・起業といったものは、オプション的なことであって、先ずは、こういう町があるんだということを知ってもらうことが大事なんだと思います。色麻町という町が存在するんだ!ということを、一人でも多くの人に知ってもらうということを一番に考えて活動しております。それがないと、移住も結婚も起業もないと思います。

事業としてやるということになれば、しっかりした事業計画を練り、目に見える成果を上げなければ助成金等は下りません。当然です。ところが、その事業者のプレッシャーが、相談者のプレッシャーとなって跳ね返ってくるというジレンマがあります。そういった意味で、今回の14人という成果は、弱小NPOでも成し遂げたということではなく、助成金などの縛りのない弱小NPOだからこそ成し遂げられたということが言えるのではないでしょうか。

今回のイベントで私が強く感じたことは、オンラインフレンドやペンフレンドなどの繋がりがあるのは認めますが、実際に会っているの人間関係は、本当に強いなということでした。インターネット技術が発達した時代だからこそ、実際に会ったことのない人間関係に対する不安が強いような気がします。

もう一度、生身の人間関係の強みを考え直してみるのもいいと思います。

■特定非営利法人ルネッサスファクトリー
HP:https://renaissance-factory.amebaownd.com/
facebook:https://www.facebook.com/renaissancefactory20160426//

◆色麻町担当:菅原 一杉(スガワラ カズスギ)

1977(昭和52)年3月2日生まれ。宮城県加美郡色麻町出身。早稲田大学教育学部国語国文学科卒。NPO法人ルネッサンスファクトリー理事長。大学時代に居住した東京の高円寺のような「若者がやりたいことをに自由に挑戦して、形にしているけるような町」、また、「多様な価値観を認め合いお互いが生きやすい町」にしていくために特定非営利活動法人ルネッサンスファクトリーを立ち上げる。現在、宮城と東京の二拠点生活をしながら色麻町への移住交流促進事業に取り組む。

宮城県色麻町HPはこちら

(本件に関するお問い合わせ先)
株式会社フラクタル
コミュニケーションデザインユニット
シティプロモーション担当:菅野 秀和
Mail:h.kanno@fractale.co.jp

■株式会社フラクタル
フラクタルのシティプロモーションは、本来あるべき地域の理想の姿から地域と共にマーケティング戦略を考え、課題解決力のあるコミュニケーションデザインを通じて効果的なプロモーション戦術を構築します。
東京都台東区蔵前1-7-7 アイランドビル7F
TEL: 03-3866-1938
URL: http://www.fractale.co.jp/

シティプロモーション担当:菅野 秀和(カンノ ヒデカツ)
福島県郡山市出身。東日本大震災を契機に地元の為に貢献できることは?という命題のもと、地域活性化コンサル会社や農業ベンチャーにて実際に地域に移住しつつ業務を行う。2017年10月より株式会社フラクタルのシティプロモーション担当として、全国の自治体に対してコミュニケーションデザインを通じた地域課題の解決への取り組みや都市部での地域魅力を伝えるために奔走中。

tags